よくある質問
・超純水って何ですか?
一般的には10μS/cm以下の不純物が少ない水の事を言います。原水質にもよりますが、RO膜やイオン交換樹脂で処理した水は純水レベルになります。さらに純度の高い水を超純水と言います。半導体の製造工程に使うような水です。超純水は活性炭、MF、UF、RO、イオン交換樹脂、紫外線ランプなどを組み合わせて厳しく品質管理をして処理し微生物、粒子数、TOCが非常に少ない純水です。理論上不純物を含まない水の比抵抗は18.3MΩ・cmです。
・RO膜を通すとなぜpHが下がるのですか?
炭酸(CO2)の溶存形態の1つである重炭酸イオン(HCO3–)はRO膜を僅かしか透過しませんが、溶存する炭酸ガスはRO膜を透過します。この為、RO透過水の炭酸ガスの比率が高まり、酸性になります。
・RO膜装置の運転を再開した時になぜ水質低下が起きるのですか?
RO膜装置では特別異常な現象ではありません。RO膜は塩の阻止率が性能の一つになっていますが、99.5%などで100%ではありません。100%-99.5%= 0.5%の塩は通常の運転時でもRO膜を透過します。停止時でも膜の塩透過によって原水側と透過側の塩濃度が等しくなるまで透過します。防止対策として、停止前に透過水で原水側を置換する方法があります。
・仮にRO設備を設計する場合の、膜本数や配列やスケーリングチェック等初期検討はどうしたらいいですか?
ご検討中の原水水質分析や希望条件造水量、回収率等を当事業部までお知らせ頂ければ、膜種の選定や配列、水量バランスさらにはスケーリングのチェックを行い、そのレポートをお知らせ出来ます。
・2段ROの中間に脱気装置を設置する必要がありますか?
通常脱気装置を設置する必要がありません。但し、特殊な要求及び供給水質により、設置する場合もあります。特に供給液中にH2Sが含まれるとき、或は周囲環境に埃汚染の可能性があるとき、真空脱気装置でH2S或はCO2を低減させる必要があります。
・LSIとは何ですか?
LSIとはランゲリア飽和指数のことです。1936年にアメリカのランゲリア氏によって提案され、水の実際のpH 値と水中の炭酸カルシウムが、溶解も析出もしない平衡状態にあるときのpH値(pHs)との差で、炭酸カルシウムの皮膜形成の目安とされている。ランゲリア飽和指数が正の値で絶対値が大きいほど炭酸カルシウムのスケーリングが起こりやすく、負の値で絶対値が大きいほど腐食性が強くなり、ゼロであれば平衡状態に達することを示します。
・LSI値はどうな方法で測定しますか?
水のpH値、カルシウムイオン量、総アルカリ度、溶解性物質量から次式により求める。
LSI(ランゲリア飽和指数)=pH-pHs
ここで、pHは水の実際のpH値、pHsは飽和状態のpH値となります。
pHs=8.313-log(Ca2+)-log(A)+S
Ca2+:meq/L・・・Ca2+mg/L÷(40.1÷2)
A:総アルカリ度meq/L・・・総アルカリ度mg/L÷(100÷2)
S:2√μ/(1+√μ) μ:2.5×10-5TDS TDS:溶解性物質(mg/L)
(ただし,上記式は25℃の値であって,温度1℃上昇に対してランゲリア飽和指数は1.5×10-2増加する。)
・硬度成分やシリカ濃度が高いが客先との契約上及び経済性等の理由から一定以上の回収率を確保したいのですが?
ご使用中あるいはご検討中の原水水質分析と詳しい希望条件を当事業部までお知らせ下さい。各種のスケール成分に応じたスケール防止剤の選定と使用方法をご提案できます。
・供給水のTDSと導電率はどんな関係ですか?
溶液中の溶存塩は電解質である陰イオン、陽イオン状態になり、電解質が多いほど電気を流れやすくなるため、導電率は、溶存塩分に相関しています。多数の供給水源に対し、導電率/TDSの比率は、 1.2-1.7となります。通常膜システム設計のとき、海水は1.4で、かん水は1.3での換算率で換算すると、比較的に良い近似換算率を得られるという報告があります。
・実際運転中のRO設備で透過水量低下や圧力上昇等の問題が発生しましたが、目詰まり等の膜の劣化か水温その他の膜以外の原因かチェックしたいのですが?
当社が取り扱い可能の商品であれば、詳しい運転条件をお知らせ下さい。新品膜との比較での劣化度合いやスケーリングの危険程度及び回避案をご提案することが出来ます。また、必要に応じてSDI値と濁度の測定も可能です。
よくある質問 本文